カリキュラムポリシー・カリキュラム概要

●カリキュラムポリシー

充実した健康長寿社会を築く総合医療開発リーダー育成プログラムは、ディプロマ・ポリシーで示した知識と能力を学生が修得できるようにするために、以下の方針に基づいた教育課程を編成・実施します。

・医療現場のアイデアと先端的技術を医工学の研究開発成果に繋げ、迅速に医療支援機器・システムとして社会実装する能力を養うため、工学系大学院生に人体解剖学(講義と特別実習)・生理学・病理学などの基礎医学教育と病院内実習を課します。各履修生に対し、複数分野の教員による綿密な討論・指導を行います。さらに、世界の多様な地域社会での普及・活用を推進するために必須の、医療経済学・産業化・国際標準化に関する知識と、英語によるコミュニケーション・ディベート能力を涵養します。

・ 高齢者が出来るだけ自立して社会に参加できる住環境・移動通信・医療介護などを整備した社会システムを構築する際には、医工学を背景とする関連アイデアや情報を創案・流通に応用する能力が求められます。そのため、高齢者の価値観・生活様式や加齢医学、医療倫理、広範な社会情勢を理解する能力を育成します。産業界や公的・国際機関での情報統合・立案に関する実践的研究や研修を通じ、卓越した「総合医療開発リーダー」としての俯瞰力と遂行能力を涵養します。

・プログラム前半(1年次、2年次)には、異分野における研究開発の研究手法や研究課題について理解を深め、特別研究の立案を行い、プログラム後半(3年次~5年次)には特別研究を遂行し、最終学年において特別研究論文を作成します。

なお、教育課程の体系についてはコースツリーとして、各科目内容の詳細はシラバスにおいて科目ごとに明示します。

●カリキュラム概要

大学院修士課程・博士課程で従来行われている専門性の高い研究者養成プログラムの履修は疎かにすることなく、京都大学が培った専門性の高い医工学の知識と技術を体得し、社会ニーズに基づいて研究開発を進める能力を獲得します。

工学系科目では臨床現場で使用されるオペレーションデバイスやセンサーの作動原理、医用高分子や人工臓器の材料化学を基礎から学ぶとともに、実際に材料・機器開発の現場見学を通して、医療工学の知識を習得します。
数理科学では、統計による医用データの解析、プログラミングを使ったシミュレーションによる情報分析を習得します。
病院・高齢者施設、公的機関、国際機関などでの特別研修を通じ、医療・介護支援などの現場のニーズを理解します。
経済、医療倫理、知的財産&国際標準化など、社会における医療ルールを理解します。
企業・国内外研究機関での実践的学修とインターンシップを通じ、修了後すみやかに産官学会で活躍できる、リーダー的素養を身につけます。

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