概要と目的

超高齢社会の医療:課題と要請

我が国は超高齢社会をむかえるにあたり、喫緊の課題として、健康長寿とQOL向上、高齢者の社会参画、そして医療費の抑制を筆頭に挙げることができます。そのなかで求められるのは、全く新しい総合医療システム、つまり医療・福祉・在宅ケアの統合、個人の生活全体を考慮した支援システム、良い生活習慣による疾病・障害の予防を具体的な仕組みとして実現することにあるといえます。

このなかで大学に期待されることは、医療現場のニーズに立脚した総合医療システムを開発する医工学人材とこれを統率するリーダーの育成・輩出であるといえるでしょう。従来の医工連携はこれまでにも一定の成果を上げつつも、実際の現場で真に役に立つシステムを確立するにはさらに一歩踏み込んだ取り組みが必要となります。これらを念頭に、本リーディングプログラムは運営・実施されています。

本プログラムでは、工学系学生に医学部卒業生に匹敵する医学・医療知識を教育し、「真に医学・医療が分かる」医工学人材を育成します。また、医療支援現場の実習や医療倫理学を通じて、利用者にとって負担の少ない「高齢者に優しい」機器・システムを開発するセンスを養います。さらに、単なる医工学知識のみならず医療経済学・許認可制度にも通暁し、機器・システムの産業化・市場の予測をできる能力を身に着けるほか、国際標準化の感性や、英語による卓越したコミュニケーション能力を備え、国際機関などでも活躍できる人材を育成します。

 

期待される効果 ~Medical InnovationからMedical Revolutionへ~

超高齢社会での適合性の高い、革新的な医療・支援システムを実現、新しい医療産業の創出
世界の健康産業を牽引し、健康寿命を延ばし、将来の健全で安定した社会像を築く
高齢者にやさしい先進医療・支援システムを提案、諸外国に発信・展開する「日本モデル」を確立

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